契約産地との取り組み
株式会社あおいのやさい畑 代表取締役社長 小川 源太さん
顔の見える関係で信頼を築き、高品質な野菜を
- Profile
- 青森県弘前市にある岩木山の麓で、葉物野菜を中心に栽培。サラダクラブの契約産地としてレタスとキャベツを出荷し、品質の高さと農業研修の取り組みが評価され、「Grower of Salad Club 2023」で優秀賞を受賞。
サラダクラブの契約産地になった経緯
「あおいのやさい畑」を立ち上げる以前、葉物野菜の責任者として勤めていた青森県弘前市の農場がサラダクラブの契約産地でした。このキャベツやレタス類の品質が評価され、より多くの原料を調達したいとサラダクラブから相談があり、2021年に独立したのが「あおいのやさい畑」です。
「あおいのやさい畑」を立ち上げたときからサラダクラブにキャベツとレタス類を出荷し、あおいのやさい畑の全体の出荷の7割以上になります。立ち上げの頃から販売先がある状態だったのはありがたかったですね。
野菜を栽培する上で大切にしていること
私たちは生産者ではありますが、あくまで植物本来の生きる力を高める手助けをしているだけです。農業は自然なように見えて、自然本来の姿ではない。その中でもできるだけ自然の状態に近づけ、植物の代謝を良くして、健康な状態で植物を育てることを意識しています。
サラダクラブと連携して行っている取り組み
サラダクラブでは、サイズ感や中身の詰まり具合などの購買の指標があります。さらに、それを項目ごとに点数化した「原料評価点制度」があり、サラダクラブに適した野菜の栽培を生産者に依頼することで品質を維持しています。
また、収穫時期の3か月ほどサラダクラブの社員に、収穫作業を手伝っていただく「収穫実習」を実施しています。「収穫実習」は産地の状況や工場での状況など、それぞれの立場での現状を共有する貴重な機会になっています。
生産者としては、担当者の顔がしっかり見えているので、常にベストな状態で届けなければいけないという良い緊張感があります。単純な売り買いだけの関係ではなく、人と人のつながりとして付き合っていただいているのが、うれしいです。
サラダクラブとの連携を継続してきたことで生まれた変化
サラダクラブと契約している農家さんは全国にあり、1年を通して産地リレーをすることでサラダの原料を安定供給できています。でも、お互いの産地のことはあまり知りませんでした。
2023年、サラダクラブが毎年開催する「Grower of Salad Club」の表彰式で他地域の農家さんと知り合えたことで、視察に伺ったり、農閑期の労働力をシェアして通年雇用を可能にしたりと、産地の連携が実現しました。素敵な出会いを育んでいただいたと感じます。
今後の展望
私が農業を始めたのは、食糧生産への危機感と使命感から。日本が今後も海外から食べ物を輸入できる保証はないので、葉物野菜以外の穀物や飼料もこの土地で生産していきたいですね。
お客様へのメッセージ
サラダクラブのパッケージサラダは他のメーカーのものと全然違うと思っています。品質にこだわって作っているので、ぜひ安心して選んでください。
想いを持った生産者さんの野菜をサラダにし、食卓に届ける
(サラダクラブ 原資材部/西山)※取材当時
私たち原資材部は、サラダに必要な野菜の原料やフィルムやトレーなどの資材の調達をしています。小川さんをはじめとする全国の農家さんのもとへは、毎シーズン、野菜が出荷される前のタイミングで農地へ訪問し、産地状況を確認しています。
小川さんたちのように野菜作りに取り組んでいる生産者の想いを受け、私たちもこだわりを持って加工し、お客様にお届けしています。
たとえば当社のパッケージサラダは、最も品質が良い野菜を厳選して使用しています。工場に到着してからも、虫などの異物が付いていないか徹底的に検査し、野菜に与えるダメージを最小限に抑える洗浄を行っています。また、畑からお店に届くまで、温度を10度以下に保つコールドチェーンで輸送することで、より鮮度の高い状態を維持できるようにしています。このような畑からお店までの様々な工夫や産地の裏付けができるトレーサビリティの徹底によって安全・安心なサラダの提供へつなげています。
想いとこだわりが詰まったサラダを、ぜひ食卓で味わってください。