契約産地との取り組み
青空株式会社 代表取締役 石原 大介さん
パッケージの中にストーリーがある。それがサラダクラブ
- Profile
- レタスやキャベツなどの葉物野菜を中心に岡山県真庭市、赤磐市の自社圃場および協力圃場にて栽培。サラダクラブとの取引は2015年にさかのぼり、「初めて栽培した野菜を買ってもらって以来のお付き合い」だという。
サラダクラブの契約産地になったきっかけ
非農家から野菜の栽培に挑戦すると決め、リサーチするなかでサラダクラブの存在を知りました。市場に出荷するルートとは異なる契約産地という販路があり、元気な生産法人の多くが名を連ねているらしい...という情報を入手。私もぜひともその仲間に入りたいとサラダクラブの本社を訪ね、晴れの国と呼ばれる岡山県の野菜産地としての可能性、私自身の農業への思いを熱弁。その結果、「一緒にやりましょう!」という言葉をいただき、契約産地としてのスタートを切りました。
野菜を栽培する上で大変だったこと
元々水田だった畑を使っているので、野菜の栽培に適した環境に整えていくことが大変でした。そこで人脈を駆使して九州の農家を探し出し、プロから土壌改良のアドバイスをもらいながら少しずつ改善。今では安定しておいしい野菜が収穫できるようになりました。
野菜を栽培する上で大切にしていること
PDCAサイクルを回しながら、より良い野菜づくりに取り組むことです。ここ岡山ではお米づくりが中心なこともあり、キャベツやレタスといった葉物野菜の栽培技術はあまり蓄積されていません。自分で実際に栽培しながら、良かったところは次作に生かし、悪かったところは改善し、少しずつ野菜の品質を上げています。
サラダクラブとの契約で印象に残っていること
自分たちが育てた野菜を納品しているサラダクラブ真庭工場を見学させてもらった時のことです。サラダクラブにはさまざまな評価基準があるのですが、それとは違う現場のリアルというか、より厳しい声があり、それを満たしていない野菜は使いにくいという現実を知ることができました。それ以降、商品になった後のことをイメージしながら、より加工に適した野菜の栽培に取り組むようになりました。
サラダクラブの契約産地になってうれしかったこと
優秀産地を表彰する「Grower of Salad Club」というイベントが毎年あるのですが、2018年の特別賞受賞を皮切りに、2019年には優秀賞を、以降の3年間は最優秀賞を連続受賞できています。技術ゼロからのスタートでしたので、自分の努力が実を結んだときは本当にうれしかったですね。
サラダクラブとの連携を継続してきたことで生まれた変化
サラダクラブと契約しているほかの農家さんとの横のつながりができ、以前にも増してより良い野菜を育てたいと思うようになりました。厳しい品質基準をクリアするため、日夜努力している契約産地の農家さんはまさに仲間。お互いの苦労が分かるからこそ資材や肥料、農業技術など自分たちが培ったノウハウを惜しみなく教え合い、切磋琢磨しながら栽培に取り組んでいます。
サラダクラブの存在について
サラダクラブは産地と向き合い、一緒に野菜を育ててくれていると感じます。工場、本社、営業部を問わずどの方もみんな頻繁に圃場に足を運んでくれて、野菜へのフィードバックをくれるのがありがたいです。栽培で壁にぶつかったとしても、「あの人のために頑張ろう」というモチベーションになっていると言っても過言ではないかもしれません。
今後の展望
岡山を葉物野菜の一大産地にするべく、農地の拡大と仲間集めを頑張りたいです。農業経営に興味を持つ方の畑見学を受け入れているのですが、東京からくる学生もいて、若い方の熱意に圧倒されています。より新鮮な野菜を出荷するための施設の整備も自治体と連携しながら行っています。もちろん、これからもサラダクラブさんとの契約は続けていきたいです。
お客様へのメッセージ
一見、どれも同じように見えるサラダでも、サラダクラブのパッケージの中には農家と工場、会社の想いやこだわり、技術が詰まっています。胸を張っておすすめできる自慢の野菜を、より多くの人に召し上がっていただきたいですね。
これからも契約産地と二人三脚でおいしい野菜を育てたい
(サラダクラブ 原資材部/西山)※取材当時
石原さんは「工場見学を機に"サラダクラブのパッケージサラダになる野菜"を意識するようになった」とおっしゃっていましたが、私の転機になったのは収穫体験です。本社原資材部で真庭工場担当になって1年ほど経った2021年秋に石原さんの圃場でキャベツの収穫を体験したのですが、農家さんのひたむきな想いを肌で感じ、評価に向き合う姿勢が変わりました。以前も真剣に評価を行っていたつもりですが、農家さんとふれあい、圃場を知ることで、きちんと評価しなければという思いが強くなったのです。
これは工場の製造に携わるメンバーも同様で、収穫体験など農家さんとの交流が商品づくりやその後の管理・物流体制の向上につながっていると感じています。メーカ―であるサラダクラブにとって、野菜を出荷していただく生産者の方々は大切な存在。一つひとつの産地との強い絆があるからこそ、「サラダクラブの野菜はおいしい」と胸を張れると自負しています。